Chocolat~天使が微笑んで
何かを探るような目が嫌で
何も口を出せずにいた校長に話しかけた
「校長先生もうかえってもよろしいですか?
今から次のコンテストの準備があるんですけど…」
遠回しに早く帰らしてくれと言ったつもりなのだが
校長は思ってもなかったことをいう
「すまない椎名さん…
このふたりの希望で今日から君のアシスタントに回らせてやってほしいんだが」
はぁ?
冗談でしょ?
私は織桜哉のほうをみると胡散臭い笑顔でこちらをみていた
藍川桃馬はこりずにも椿を口説いている
こんなやつらいらないわよ!
アシスタントは椿ひとりで十分だわ
私は角が立たない程度に断った
「私には椿がいますので大丈夫です
それにアシスタントには困っていませんので…」
「そうはいかないんだよ…試しに一週間だけでもアシスタントにしてやってはくれないだろうか?
腕は確かなんだが…」
これは断れない雰囲気だわ…
椿も隣で顔を歪ませている…
そんな私達に織桜哉は
「めんどうはかけません
どうかアシスタントにしてはいただけませんか?」