ねえ、先輩
「えーな〜彼氏」
「桜もう、だいぶいないもんな〜」
「つか奈々、どーゆー流れで付き合ったの?」
奈々は小さな声で話し始めた。
「この間、放課後に委員会があって教室に残ってたの。
で、そしたら大翔先輩が教室に来て『美羽いる?』って…」
「あ…あの、CD貸しただけ、だから…」
大翔先輩と私は、仲がいい方だった。
中1の頃、先輩に呼び出されてばかりだった私を
どこで知ったのか、大翔先輩は何かと助けてくれていた。
「そうなんだ。
で、そしたら『美羽の友達だよね?可愛い〜』って言われたの…」
顔を赤らめて、照れる奈々は本当に可愛い、けど。
大翔先輩、軽すぎ…。
「その時にメアド交換して。…でメールで告られて付き合った。」
桜も、千尋も、無言。
恋は盲目だ。
大翔先輩、完全に奈々の事遊んでるよね?