ねえ、先輩
「まあ、幸せになんな〜」
「ありがとう…」
ああ、もう。
奈々可愛いよ
可愛いすぎるでしょ。
大翔先輩、奈々の事弄んだら絶対許さない。
「そんなこと〜?」
私の目の前にいる男――杉本大翔。
染めてない自然な茶髪。
ワックスで髪を整えて。
不良じゃないけど、なんかチャラい感じだ。
顔は、端正で整っている。
「そんな事じゃないからね?奈々を遊ばないでよ〜」
3年2組の教室に残っているのは、私と大翔先輩の二人。
それだけでも、なんだか奈々に悪い気がした。
「とか言って?」