恋をしたのは澤村さん
「……あの、さ……今週の日曜暇?」
「…………ぇ……?」
静かな住宅街にはっきりと通った声。
ちゃんと聞こえた。でも、自分の聞き間違いだったらと思うと素直に言葉を受け入れることが出来なかった。
「……や、今週の日曜暇かなって?」
あたしが聞き取れなかったと思ったのか澤村さんがもう一度さっきより大きな声で言った。
「な、んでですか……?」
「いや、知り合いに送るプレゼント一緒に選らんで欲しいなって思って…」
「……彼女さんですか?]
「…いや、姪っ子?って言うのかな。
葵の一個下くらいの」
彼女だったらどうしようなんて思ってたことは杞憂に終わったみたいでそっとため息をこぼした。