恋をしたのは澤村さん


持っていたミルクティーが床に落ちて鈍い音を立てた。
まるで周りから弾き出された私みたいに。
拾おうとして屈んだときにショーウィンドウに映る自分の姿を見た。

普通の慎重に指して良くも悪くもないスタイル。顔だって平凡。
化粧もたまにしかしたことがない。


「…情けないな……」

自分が情けない。
澤村さんの横にたっても恥ずかしくない自分でいたいのに。


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