恋をしたのは澤村さん


「………ゲホ…ゴホッ!!」


ズズッと鼻を啜って時計を確認した。
まだ昼を少し過ぎただけだった。

「……ケホッケホッ……」

昨日の雨に打たれたことでやっぱり風邪を引いてしまって自分の間抜けさに何も言えなかった。
風邪を引いてしまえとは思ったけれどろくに体を拭きもせずただ着替えて布団に入ったのはまずかったか。

咳や鼻水だけでなく少し高めの熱も出て頭はぼんやりとしていた。

飲み物欲しいな……。
でもお母さん仕事でいないし……。

自分で取りに行くしかないか…。


布団を這い出て自分の部屋を出た。

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