恋をしたのは澤村さん
強面お兄さん
待っても開かないドアに痺れを切らして帰ろうとした時だった。
ガチャガチャと乱暴に鍵を開ける音が響いてドアが一気に開いた。
「………島津木く…」
出てきた人間が一般人ではなくどこかの(言ってはいけない)業界のような人相をしていることに。
一気に血の気が引いた。
「……イタズラか?あぁ?この餓鬼が」
さらに悪いことにこの人は本当にその手の業界の方なのかもしれない口の聞き方に。
余計に血の気が引いた。