MOON
私はもちろん断った。


告白された日の夜、月は既朔だった。



それは、あとこれから良くなるという意味だったかも知れない。



でも、あんなに細い月を見れば、だめなことなのだと思った。





私はもういっぱいいっぱいだった。



彼が来てから、私はメチャメチャで、



なにもかもがうまくいかないんだ。




私は、小学校の頃からバドミントン選手を目指している。



高校では、部活には入らないで、週5回の練習をしている。



チーム内での練習でも気が抜けて怒られた。




私は中学時代、全国大会出場を果たし



全日本メンバーにも入れた。




なのに、こんなんなんだね。




今まで負けるなんてありえなかった人にまで



完全に負けたんだ。





やっぱり何かが狂ってる。







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