第2音楽室の恋


そして沈黙から笑い声へと変わった

あー、やっちゃった…
ちょうはずい…


「いやお前堂々と寝てたぞ」

「はい、すみません…」

「まあいいが、あの答えは?」


先生が黒板の白い文字を指した

空欄を答えるのか…


「上が徳川慶喜、下が二条城……です」

「おー、正解だ。
俺の授業聞いてなかったくせにな。まあいい、とりあえず席に座れ」

「…はい」


そりゃあできなきゃ、ねー?…

あたしが社会が得意な理由は奏汰のせい…

奏汰はあたしの弟

その奏汰は社会オタク
社会が大好きなバカなの

奏汰がオタクになった原因をつくったのがおじいちゃん…

おじいちゃんは外国が好きな人だった

なのに突然、歴史の教師になったの

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