蓮華〜流レルママニ〜
Aクラス
…そうだ。蓮はどうだったのかな?
そう思いつつ、2年連続Aクラスだった蓮のところに向かった。
Aクラスでは、他のクラスにはない熱気に包まれ騒然としていた。それもそうだろう。一番勉学に励んでいる人達と言っても過言ではないのだから。
「あ!蓮〜!」
もう発表を見終えたのか、早々と帰る準備をしている蓮の姿があった。
「お〜。千草どうだった?」
「Aクラスなりよ!」
Vサインのしたり顔で返す。
「やったな。頑張った甲斐があったじゃん!おめでと」
「そういう蓮の方は?」
「Aだよ」
あらまぁ、サラリと言い切っちゃって、この子は〜。
「蓮こそやるじゃん」
「千草とは出来が違うんだよ」
得意気に鼻を伸ばす。
くぅ〜。悔しい〜。
…けど、高校生活最後の年に一緒になれてよかった…
「…あの2人は?」
「神名はCで凛音はB〜。見事にバラバラです、ハイ」
「そっか。神名はともかく、凛ちゃんは大変だったんじゃねーの?」
「まぁ、何とか宥めたけどねぇ〜 」
「…俺は千草と一緒になれたから、それでいいけどさ」
…。
何気に、こっぱずかしいセリフを棒読みで言うなんて。どうせなら、感情豊かに表現してほしいもんよね〜。
まぁ…蓮に求めてもムダか。
「わ、私も蓮と一緒でよかったかな〜なんて、お…思っちゃったりしてみたよ」
「…何その変な言い方」
笑うなぁ〜、コイツぅ〜。人がせっかく勇気凛々で言ったのにぃ!
…これぐらいで赤面するなんて、私も乙女だったんだね、実は。