蓮華〜流レルママニ〜


高一の春、入学して間もない頃、俺に好きだと告白してきた女の子がいた。一目惚れだったらしい。

顔を赤らめ、手紙を渡された。内容はわからない。見ていないから。でも答えは当然ノーだった。

酷い。

と、世間の常識ならば、そう言うのだろう。

それは、何をもって酷いと思うんだ。

手紙を見ずに捨てた事?

彼女を知ろうともせず、断った事?



人を受け入れるという事。
人を愛するという事。

それは生半可な事じゃない。

皆、なぜ平気でそんな事を口にする?

相手を自分を守る事と同じように、親身になれるのか…

楽しい事だけじゃなく、悲しい事や、ツラい事。全てを理解し共存できるのか…

いつか…

別れが来た時、傷つけるなら、最初から愛したフリなどしない方がいい。

永遠…

そんなモノがこの世に存在するなら、是非、見てみたいものだ…


人には優しくする事より、傷つけない事の方が大事だと思う。

まぁ、これは俺の勝手な持論で、人に主張する気もなければ、共感してもらおうとも思わない。


意識や、感情だけは自由だ。

誰にも侵されない。

唯一…

それが俺の依りどころ…
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