蓮華〜流レルママニ〜
8月16日
8月16日曇りのち雨
気温27度。
今日は多分満月なんだって、沙耶チャンが言ってた。でも予報通り雨が降ったら見えないよね。
「じゃあ、行ってくるねぇ〜」
「本当にいいの?そんな気を使わなくていいのに」
「全然いいよぉ!それに、今日は渚お姉チャン公認で泊まりに行けるんだからぁ!」
お泊まり用の荷物一式を片手に、元気よく家を飛び出した。
学生なのに、友達の家に泊まるって何かワクワクするよねぇ。いけない事してる感覚があるからかな。
早速、未央にメールを打つ。
《今家出たよぉ〜!今日はお邪魔になります。駅に着いたら、また連絡するから》
今日は、渚お姉チャンの22歳の誕生日。いつもは皆で祝ったりするんだけど、今回は翔サンと2人きりにさせてあげようって、沙耶チャンと決めたんだ。だから、私は未央の家にお泊まりで、沙耶チャンは彼氏の悠クンの家に行く事になってる。
このままだと、渚お姉チャンは翔サンと結婚するのかなぁって勝手に想像してる。そして子供が出来た暁には、私はこの歳で叔母さんになってしまうのだ。まだ、16なのにだよ…
まぁそれは嬉しい悲鳴ってやつで。
『桜華〜桜華〜ご乗車〜誠にありがとう御座います』
午後2時35分
桜華駅に到着。
駅を出ると未央が迎えに来てくれていた。