蓮華〜流レルママニ〜


そのまま二階に案内され、これが一人部屋かとまごうような広さの、未央の部屋にお邪魔した。

「ちょっと未央〜!何よぉ、その変貌ぶりは?」

「アハハ。驚いた?…私、家ではああなの。いわゆるお堅い家柄でさ、小さい時からずっとあんな感じ」

ポカンと口を開ける。それと同時に、部屋中を見渡して、さらに驚愕した。
学校では、ファッションやアイドルミュージシャンの話ばかりしている未央の部屋にそういった俗世の物がない…
在るのは、小難しそうな文献の著書や、クラシックなどのCDばかり…

「学校の皆には内緒だよ」

キョトンとする私に、冷静に口止め。

「未央…意外…実はお嬢様なんだね…」

「そんな事ないって!全部親が買い揃えた物だから。雑誌とかゲームとか隠してんのよ〜」

それを聞いて安心した。仲の良い友達が、実は自分とは住む世界が違うって知ったら少なからず動揺するからね…


それから暫く話しやゲームなどしたりしてると、携帯電話が音をたて鳴り響いた。

時刻は、午後9時15分



…新しい一つの時が
『流れ』始める…
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