蓮華〜流レルママニ〜
「ごめん、千草〜。お待たせ」
ヤマビコ先生に呼ばれていた由真が戻ってきた。
「由真、何言われてたの?」
「…あ、いや大した事じゃないんだけどね」
何かちょっと気になるけど…ま、いいか。
そして、少々遅れながらも学食へと向かった。
それにしても、大学でもないのに、学食があるのは便利。値段だってリーズナブルだし。結構利用者も多い。それ故に、早く行かないとお目当ての品にありつけないばかりか、座る席を見つけるのさえ難儀になる。
…
何とか、お目当てのメニューと席を確保し、向かい合って座る…
では、
「いただきま〜す」
「ごちそうさま」
えっ!?
由真ちゃん、もう…
「千草、オマエいつも日替わり定食だな」
何だ、蓮か。隣りにいたんだ…
「別にいいでしょっ!私はコレが好きなの!安いし、栄養満点だし、リーズナブルだし」
「…安いからか」
私が言い返すより早く、そそくさと立ち去っていった。
ん?
由真…?
「顔真っ赤だよ、由真…」
「え!?うそっ!?」
うそっ…て、
耳まで真っ赤な上に、蓮がいる間は完全に固まってたよ。それだけ素直に反応するなら、私にだけじゃなくて、他の人にバレるのも時間の問題だね…