蓮華〜流レルママニ〜
凪「どこに?…か。そうだなぁ、やっぱりこの独特な雰囲気と可愛らしさと、守ってあげたくなる所かな!」
ふむふむ。
ま、それなりに凛音の事ちゃんと好きみたいだね。
この言い方は失礼かもしれないけど、ろくでもない男だったら、やっぱり嫌だからね。
千草「あれ?そう言えば、Bクラスだよね?初めて見る顔なんだけど、去年は?」
凪「…去年は恥ずかしながらFクラス」
神名「えっ!?FからB!?それ、凄くない?」
確かに凄い。普通は、3クラス以上またぐなんて余りないからね。大抵は前後のクラスでの変動になる。それだけ上位クラスは皆が皆、勉強だけはしっかりやってるっていう証。
千草「あぁ、それでか〜。AからCは二階だけど、DからFは一階だもんね。だから顔見なかったんだ」
トイレはもとより、自販機、購買部、学食に至るまでが各階に設置されているから、一階と二階の生徒の接点は行事を除いては余りない。
凪「一年の最初の頃、凛ちゃんを初めて見かけて、それから凄い好きになってさ、三年目にしてようやく上位クラスに上がれたから、思いきって告白したんだよ」
へぇ…。
見かけによらず一途なんだ。
三度目の印象、
意外と純情君?
神名と軽く顔を向き合わせる。
神名「え、でも好きなら、クラス関係なく告っちゃえばよかったのに」
凪「それはそうだけどさ、こういうのって気持ちの問題だから。Bクラスだった凛ちゃんに、近づいて伝えたかったんだよ」
千草「それは愛する資格…みたいな…?」
凪「下位クラスにいると、上位クラスにはわからない劣等感があるんだよ。付き合うなら対等であるべきだから、頑張って上位に上がろうって思って」
うわ。
立派だ。人を見かけで判断しちゃいけないって、いい勉強になりました。