蓮華〜流レルママニ〜



こんな時、保健室までは少し遠い。
三年の校舎がある4棟から職員室や保健室がある1棟までは、どんなに早く歩けても5分はかかる。

「由真…ありがとう」

連れ添ってくれる由真に礼を返した。

「何言ってるの、千草?礼を言われる事じゃないよ、当たり前の事でしょ」


今までに感じた事のない違和感が体中を巡った。

当たり前だと言う由真の行為に、凄くありがたみを感じる。

教室を出る際、具合の悪くなった私を蓮が気付かなかった事に、やけに寂しさを覚える…


何だろう…?

この違和感…

何だろう…?

この気持ち…


保健室に着き、先生と話した後、私はベッドに横になり、すぐさま眠ってしまった…

……

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