real world
「だーかーら!そこは逆ベクトル使うの!反対だからマイナス忘れるなよ?」


「あーもー!本当に多い!終わらねぇ!」


「何言ってんだよ、あと1冊まできてるじゃん。」


「お腹空いたー…」



……………………………



聞かなかったことにしよう



「うん、そうだなぁ…まぁお昼時だしね。」




……………………………



やばい。なんかキレそう。



「どーする?なんか買い出しに行く?」


「「察しろ!察してくれ!空気を読んでくれ!」」(友香×直人)


「ねー、どーする?」


「んー、とりあえず休憩にしようか。」


「頼むから全力で私らを無視するのを止めてくんないのか2人とも。」



あぁ、そうだった。


宇宙人じゃなかった。


こいつらののほほん天然ぶりはもはや“生物”という枠を超えているのかもしれない。いや、超えている。(←反語)


今なら、李白の気持ちが分かるよ…。(←壊れかけなので表現が変です。)



「ねぇ直人!どーする?」



花音は前と変わらない笑顔を俺に向けてくる。


思わずドキドキしてしまう。


彼女があの真実を知ってしまったらどうなるだろうか。


もちろんそんな事俺が分かるはずがない。


でも…



「直人?なんか最近静かだね。前はもっと騒がしかったのに。」


「え…」



やばい。不意を突かれた。


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