real world
ラッキーなんて程度じゃなくて、顔色が変化しているほどのやつれぶりだ。



「お前、飯食ってんのか?」


「食べてない。栄養の点滴で済ましてる。」


「…これから、どうするんだ?」



さっき自活するって言っていた。


でもそんなの、私が許せない。



「ねぇ、友香。お願いがあるの。」


「なんだ?」


「高校には通いたいの。だから、私ではどうしようもない事、友香の家に頼んでいい?」


「良いに決まってる。親父だって援助は惜しまないって言っていた。」


「本当は、友香に、迷惑かけたくないんだけど、私はっ…」



まだ、15歳で、


頭はよくても、


社会のシステムが、分かっていても、



まだ、私達は15歳で。


無力な子供で、





「ごめん…ねっ。」





謝らなくていい。


泣かないで。


笑って。



「友香、泣かないで。」

「花音だって、泣くなよ。笑えよ。」



笑ってよ。



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