real world
「君、理事長のご子息だろ?」
十羽 優は女性という事だった。外見は実に中性的で、男か女かわからない。
ただ、その目には鋭い観察力を覗かせている。
「よく、お分かりになりましたね。さすがに執事は無理な嘘だとしても、そこまで見抜けないはずですが。」
「わかるよ。私は勤めるところは徹底的に調べるたちでね。」
十羽(一応敬意を込めて)先生はほほ笑みながらそう言った。男にしても女にしてもカッコイイとしか表現出来ないほほ笑みだった。
「あのぅ、診察は…」
「あぁ、そうだったね。どう?最近。」
「薬の量は減ったんですけど、今度は眠れなくなっちゃって…」
それから、診察をして花音には睡眠薬を処方する事になった。
診察が終わって、処方箋を書いている時、
「ところで、私のシフトは花音ちゃんで最後なんだ。一緒にお茶でもしないか?質問にも答えてあげたいところだしな。」
「…は?いいんですか?」
「そりゃ昨日当直だったし、昼には上がっていいに決まってるだろ。」
いやそうだけど、そんな軽々と口にしていいのか?
「不思議そうな顔だね。大丈夫だよ。とって食いやしないさ。」
心療内科って、読心も専攻するのか?
「先生、じゃあ入口で待ってますね。」
「はいはい。」
って!勝手に話進めちゃってるよ!
大丈夫かな…?
十羽 優は女性という事だった。外見は実に中性的で、男か女かわからない。
ただ、その目には鋭い観察力を覗かせている。
「よく、お分かりになりましたね。さすがに執事は無理な嘘だとしても、そこまで見抜けないはずですが。」
「わかるよ。私は勤めるところは徹底的に調べるたちでね。」
十羽(一応敬意を込めて)先生はほほ笑みながらそう言った。男にしても女にしてもカッコイイとしか表現出来ないほほ笑みだった。
「あのぅ、診察は…」
「あぁ、そうだったね。どう?最近。」
「薬の量は減ったんですけど、今度は眠れなくなっちゃって…」
それから、診察をして花音には睡眠薬を処方する事になった。
診察が終わって、処方箋を書いている時、
「ところで、私のシフトは花音ちゃんで最後なんだ。一緒にお茶でもしないか?質問にも答えてあげたいところだしな。」
「…は?いいんですか?」
「そりゃ昨日当直だったし、昼には上がっていいに決まってるだろ。」
いやそうだけど、そんな軽々と口にしていいのか?
「不思議そうな顔だね。大丈夫だよ。とって食いやしないさ。」
心療内科って、読心も専攻するのか?
「先生、じゃあ入口で待ってますね。」
「はいはい。」
って!勝手に話進めちゃってるよ!
大丈夫かな…?