real world
「別に。裏切ったのはあいつらだ。ま、大人なんか信用してなかったけど…」
少女は少年がいじっていたパソコンをまじましと見て、へぇ…と感心した。
「どこで習った?随分なプログラムだな。」
少年はめんどくさそうに答える。
「前、パソコンについての本とか、プログラムについての本とか、暇潰しに沢山読んだらなんか出来るようになった。そういう上杉だって詳しいんだな。パソコンのこと。」
「会社があるからな。それぐらいの事は。一応、これでもあたしはエリートだしな。――で?やる気でたか?ていうか出来そうか?」
少女は少年にといかける。
「出来ますとも。これでも僕は君よりエリートですから。」
少年は答えた。
「なら、抜け道教えてやる。監視に見つかる前に入れよ。正確に迅速にな。」
少女の名は上杉 友香
少年の名は前田 悠樹
全国偏差値平均79のエリート高校生2人は、
「指示を頼むぞ。」
「任せろ。」
たった今、ムボーな戦いを始めた。