real world
ものの10分でアパートについてしまったが、気分が悪くて動けなかった。
「本当にごめんなさいね花音ちゃん。私ったらつい夢中になっちゃって・・・。」
あのスピードに夢中になっていたんですか・・・?
「ホントに大丈夫?真っ白だよ?」
「う・・・うん。大丈夫・・・うぅ。」
くらくらする。なんだか水の中にいるみたい。
「うーん・・・。そうだ!花音ちゃん、うちに来ない!?」
「この上まだ運転するつもりですか?」
「だ、大丈夫よ悠樹。今度こそ100kmも出さないと誓うわ!そうよ、せっかくだから夏休みの間うちに住めばいいわ!ね?」
「えっ…」
「嫌だったら、いいんだけど…」
とかいいつつも物凄く目をキラキラさせてさも名案が浮かんだといわんばかりの顔をしている。
正直、断りづらい…。
それに、どこかで喜んでいる自分もいる。
どうしよう…