real world
「そうと決まれば話が早いわ。さっ、車に乗って!行きましょう!…この車ちょっと悪目立ちしているみたいだから、早く出た方がいいみたい。」
たしかに、ヤクザか何かと間違えられていそうな感じで、近所の人に見られている。
早く出た方がいいし、今後のためにも花音はあまり顔を見られない方がいいかもしれない。
「あの、でも荷物とか…着替えとか取ってこなくては。」
「愛さんのを借りればいいよ。ダメなら、恋奈のでもいいしな。勉強道具とかは、僕のを貸すよ…ね?」
秘技・必要以上に顔を近付ける+笑顔(←実は確信犯)
案の定、花音は真っ赤になりつつもじっと見つめて来る。
やばい、可愛過ぎ。こっちが赤くなりそう。
「若いわねぇ。若過ぎるくらい?いいわね、青春感じるわぁ…」
「愛さん…あなた一体いくつのつもりですか?」
「え?一応実年齢は29歳よ。ちなみにバージン。内緒ね?」
「えぇ!?め、愛さん…バー、…なの?」
「一応お嬢様育ちだからねぇ…玄三郎さんは手をつけてくれないし。これ悩みなのよ?」
へぇー、知らなかった。親父、手をつけてなかったのか。何考えてんだろ。ていうか僕そっちのけで女の子のぶっちゃけトークタイムに突入してるし。…話題的にちょっと居づらい。
「奥方様と姫様、いい加減出立致しませんか?わたくしは退屈しているんですよですよ?」
Prince風に言ってみたら2人ともこっちを見て赤くなった。
ま、当然だけど。