real world
『―“ファイル”をどうして欲しがるかって?分からないかなぁ…!?アレにどれだけの価値があると思う?少なくとも結木 相楽の唯一の弱点になるんだぞ!?―』
「そんな事でてめぇは人の人生を狂わせてでもアレを欲したかったのかっ…!?」
直人が我慢ならないという様子で叫ぶ。
人の人生?と神楽氏は直人を小馬鹿にしたようにはなで笑った。
『―あぁそうか。そちらのお嬢さんの親のことですか?それともあの精神科医?あなたの母親?妹?―』
神楽氏はなおも笑い続ける。
それだけの人間の命と人生を奪っておいて、なぜこいつは笑っていられるんだろう。
花音を追い詰めておいて、
みんなを苦しめておいて、
どうして。
「あなたはっ…!なぜ!なぜ人を殺したことわ自覚しない!?人間はゲームのように生き返りはしない!わかってるだろう!?」
『―うるさいですね。ゲームのように生き返らないからこそ面白いんですよ!いいこちゃんな君には分からないかなぁ?―』
奴はゲームわ楽しんでいる。
たぶん、こいつが想像している必勝シナリオで。