real world
でもね、
知ってた?
救われてばかりだと、
つまらないモノなんだよ?
「ありがと。でもな、あたしは、弱い分の強さが欲しいんだ。
弱いだけのあたしはあたしがゆるせない。」
だからね、
私は強くなるの。
助けてもらうだけのか弱い女の子にはならない。
「そっか。」
「友香らしいんじゃね?」
「ある意味変わっているとも言うね。強くなりたいなんて女の子そうそういないよ?」
「るっせえな。わりぃか!」
みんな一斉に笑った。
心地良い。
祖父さまが私の事をどう思っていようが、親父がどう考えていようが、
私にはこの空間がありさえすれば良い。
そんなことさえ思ってしまう。
でも、それじゃ花音達が悲しんでしまうから。
「それじゃ、強くなりたい上杉さん。どうぞ話して下さい。」
前田が冗談めかして敬語をつかう。
そうだな。
そろそろ、
心の準備は出来ただろうから。