real world


でもそれは僕にも言える事で、


僕だって、


僕だって、



自分が産まれた事をこんなに後悔する日が来るなんて、思ってもみなかったんだ。



恋奈。


母さん。



死んでいった僕の家族。


憎むべきは、


誰なんだろう?



「…花音が、そんなこと言ったら、僕、どうしたらいいか分かんないだろ…?今の状況を、花音を押し潰そうとしているヤツは…」



僕の命が危ない状況に置いているのは、





「―僕の中に流れている結木の血だろ…―?」





僕がいなければ、


恋奈が生まれなければ、

母さんが生まれなければ、


いっそ、



結木家なんかなければ。


「花音が、憎むべきは、僕かもしれないな…」


「そんなことっ…」



本当に、


この世界に神様がいるなら、


イエス様でもお釈迦様でも、いっそアッラーでもいい。


教えて下さい。



僕はどうすればいいんですか?


抜けられないんです。


この、



とてつもない罪悪感から。



< 256 / 330 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop