real world


「私、考えたの。」



現在p.m14:30(タイムリミットまであと22時間をきった)



私は唐突に私は皆に提案した。



「考えたって…なにを?」


「『ファイル』を渡す。」


「なっ…!正気!?あれを渡したら、あいつは世間に公表するか、どっちにしたって…」


「それでも!!」



それでも、


それでもね、



「生きていて欲しいの…皆に。」



これ以上、


血を流して欲しくない。

これ以上、


大切な人をなくしたくない。


傷つけたくない。



「花音のお母さんやお父さんは、どうなるんだ…?命に代えてでも、守ったんだろう!?」


「でも2人は、こんなにも多くの人が犠牲になるのは、望んでない、はずだから、ね…。」



だから、


自分達だけですむのならと、


『ファイル』なんか存在しないと、



証明しようと、



したんでしょう?



「…だからっ!」





『―素敵な三流芝居だねぇ?―』




悪魔は、


嘘をついた。



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