real world
「 花音 」
優しい、心地よい声。
私を安心させてくれる声。
「…そっか、神様からの、最後のプレゼントなのかなぁ…?」
幸せな夢。
こんなのが見れるなら、ループも悪くない。
「夢じゃないし、天からの使いでもないからね。」
「へ…?」
あっという間にフェンスをよじ登り、私のとなりによってきた。
「約束、果たしに来たんだ。」
もうろうとした意識だとどうにも夢の中としか認識できなくて、
悠樹君の顔にそっと触ってみる。
みつけた。
探してた、
もの。
でも、
「怖いよ…悠樹君が、撃たれた場面が頭から離れないの。
また、失うかもしれない。
人間は、あっけなく散ってしまうものだから。
私の両親みたいに……」
「いなくなっちゃったら、耐えられないよ!!!」