real world
*01*自覚の芽
『ピピッピピッピピッピピッ!』
―朝?―
おかしい。
昨日の記憶が半分飛んでる。
しかも、
私の隣りに誰か寝てる…!?
しかも、手をつないだまま!
見覚えのある、綺麗な顔の、男の子。
「悠樹…君?」
そうだ。
あの時気を失ってしまったから記憶がないんだ。
運んでくれたのかな…
「うーん…ごめん…」
「え?」
寝言かな?
「ごめん。彩野」
どうして?
何で謝るの?
私が、あなたを頼ったからいけないのに。
謝るべきは、私だ。
「私こそ…ごめんね。」
それでも彼は、私に応えようと、ずっと手を握っていてくれたのだろう。
「ごめんね…!」
私は人を、不幸にする。
いつもいつも。
「泣かないで…。」
「お、起きたの?付き添ってくれなくても、よかったのに。」
1人はいや。
誰かそばにて。
そんな事、言えない。
「泣かないで。1人が嫌なら僕がそばにいる。」
そんな事言わないで。
「大丈夫。1人でも、大丈夫だよ。」
そばになんか居ちゃいけない。
現実に飼われるのは、
―…私1人で十分だよ。
―朝?―
おかしい。
昨日の記憶が半分飛んでる。
しかも、
私の隣りに誰か寝てる…!?
しかも、手をつないだまま!
見覚えのある、綺麗な顔の、男の子。
「悠樹…君?」
そうだ。
あの時気を失ってしまったから記憶がないんだ。
運んでくれたのかな…
「うーん…ごめん…」
「え?」
寝言かな?
「ごめん。彩野」
どうして?
何で謝るの?
私が、あなたを頼ったからいけないのに。
謝るべきは、私だ。
「私こそ…ごめんね。」
それでも彼は、私に応えようと、ずっと手を握っていてくれたのだろう。
「ごめんね…!」
私は人を、不幸にする。
いつもいつも。
「泣かないで…。」
「お、起きたの?付き添ってくれなくても、よかったのに。」
1人はいや。
誰かそばにて。
そんな事、言えない。
「泣かないで。1人が嫌なら僕がそばにいる。」
そんな事言わないで。
「大丈夫。1人でも、大丈夫だよ。」
そばになんか居ちゃいけない。
現実に飼われるのは、
―…私1人で十分だよ。