雨のち晴れ


そして峰岸桜の所へ近づいていくではないか。


ハルは堂々と峰岸桜の前まで行くと


「あのさ。さっきから、コソコソうっせーんだけど。ちょっと黙っててくんね?」


と上から峰岸を見下ろして言った。


峰岸はハルが本気で怒ってることを悟ったらしい。


「ご、ごめん。そんなつもりじゃなかったんだ?ハル君、ごめんね」


と涙目で誰でも分かるような、くさい演技で言った。




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