雨のち晴れ

「あ、ちょっと待って。俺も行く。」


私が屋上から出ようとすると後からついてくるのである。


(ちょっと何なの。もー。)


いらいらしながら教室に戻る。


すると前から来た、担任の小口が

「あっ。ちょっと!栗原君!どこ行ってたの!?探してたんだから。」


「ちょっと、山口さんに校内を案内してもらってました。」


「っは?」
私は驚いて栗原君を睨む。


栗原君は

まあ。落ち着いてと目で伝えてくる。


「あ、そうなんだ。山口さんと友達になったのね。じゃあ、山口さん、栗原君をお願いね。」


先生はニコッとしながらさってゆく。


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