突然現れた王子


「…トランプでもする?」

「二人じゃつまんねーよ」


あっさり却下。


「それにお前、よえーもん」

「むっ…悪かったね」


確かに、ケイタの言う通り、

ありえないぐらいトランプの弱いあたし。

いつもケイタの一人勝ち。


正直、あたしもつまらない。


「暇だぁ~……」


暇しか言わないケイタ。

よほど暇なのか、
あたしのベッドをドンドン叩いた。


「でもさー」


そして、口を開いた。




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