恋する生徒



「な、なんでよ!?」


「二股ヤロウがいいのか?」



「……はぁぁあ?」


「二股ヤロウ」


「…二度も言わんでいい!!」


ぅっそぉ…。そんなヤツを紹介しようとしてたのか…。

「言っとくが、紹介するって言った後に二股かけているヤツだってわかったんだ!」



その言葉にホッとした。


まさか、それを知っていて私に紹介しようとしてたのかと思ったら、一発殴ろうかと思っていた。


「…他にはいない?」


「お前なぁ…!」



呆れて私を見ていた葵の顔が、いきなり強張った。

…その視線は私を見るのではなく、その後ろの…。




「?」



葵の視線を辿って、私は後ろを振り向くと…そこには…。






「せ、先生!!」



< 20 / 63 >

この作品をシェア

pagetop