恋する生徒
パッと放してくれたおかげで新鮮な空気を吸う事が出来た。
ふぅぅ…。
何度も深呼吸する。ようやく呼吸が整い、ちらりと先生を見上げた。
「先生?」
期待しちゃダメって思う気持ちがあるのと、その反対…期待しちゃう気持ちもある。
先生の瞳が、優しくて、熱いものを感じる。これって、私の事…。
「………告白は俺からって、思ってたのにな…」
口を手で覆って、先生がどんな顔をしているのかわからない。
でも、これって…。
先生のこの言葉って…期待するなって言う方が無理だよ?
先生の私の事、…好き…なの?
ドキドキと高鳴るこの気持ちを収まれと命令するけど、心臓は高鳴る一方。