恋する生徒



俺の中学校時代にもいたよなぁ。逆に女の子だったけど、並みの男とは負けず劣らずだった。




その子は、クラスメイトの女の子からよく彼氏のフリをされていたみたいだけど嫌がる事、引き受けてみたいだった。…もちろん、茶化す野郎どもがいたけど、そいつらを捻り潰すほどの力があったみたい。


何を習っていたかって聞いた奴がいたみたいで、その子は柔道と剣道を小さい頃習っていた兄貴に叩き込まれたとか言っていた。


だから、なにかあっても対処できると笑っていたらしい…。




それを思い出したら葵君も何かしらそういったものを習得してそうだなぁ…と、安易に想像が出来る。


「そうですか…」


目をクリッとさせて、こちらを見る茜ちゃんに俺はちょっと…かなり動揺してしまい誤魔化すために話題を別の方へ転がそうと必死になった。



「おばさんに葵君の勉強もみてほしいって言われて俺どうしようかと思ったよ」



ふと思い出した事を言った。
いや~、あの時はどうしようかと思ったよな。






「…え…?」


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