ココロの距離
ココロの成長
コートの中
ピーーーーーッ…!!!
試合終了のブザーが鳴る。
「やったぁぁぁ!」
それと同時に飛び上がる私達。
「雨音!次もこの調子でいこうね!」
由梨香はそういいながら背中をバシッと叩いた。
「もちろん!次も勝とうね!」
私は由梨香とハイタッチを交わした。
今日は県大会。男子と女子同じ会場で試合をやっている。
私は長田雨音。中学二年のバスケ部。バスケが好きでバスケしか興味のない女子だ。
「雨音!次T.O.だよ!はやくー」
由梨香達が手招きしてるのが見えたので私は急いで由梨香の元へむかった。
T.O.席につき次の試合のチームのアップをみていた…
男子ってなんであんなに背が高いのだろう…
背が高い人ばっか試合に出てるじゃん羨ましいな…
そんなことを考えているうちに試合が始まった。
やっぱでかい人ばっか~
あれ…?でもあの人小さいな…
そこには周りに比べて身長が小さいプレイヤーがいた。
スパッ…
その人は自分よりはるかに大きい人たちにも負けずどんどんシュートを決めていく。
…スゴい…
その時わたしは初めてドキドキするほどかっこいいと思う人をみつけた。
「ねー!由梨香はあのでかい人かっこいいと思うー!雨音もあの人が一番かっこいいと思わない?」
あの大きな人もかっこいい。けれど私の目にはただ一人しか入っていなかった。
「あたしはあの小さい人がかっこいいと思う…」
その時、不意にその人と目があった。
ドキッ…
なに…このドキドキは…
わたしはその時はっとした。
これはきっと恋をした証なんだ…
わたしはきっとあの人に恋をしてる。
ピーーーーーッ!!!
試合終了け告げるブザーがなる。
けれど私には私の恋の始まりを知らせるブザ こ聞こえた。
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