かすみさんとさようなら。
プロローグ
「あの、…」
俺は大富豪が苦手だった。
結果は目に見えていた。
今まさに、罰ゲーム真っ最中。
中学3年生の修学旅行。
大富豪で全敗した俺の前には女の子が3人。
「こういう時なんて言ったらわかんないんだけど、……」
その内、友達に指名された一人の女の子。
「良かったら、付き合ってください…?」
「なんで疑問系なのよ」
その女の子の隣の奴がにやけながら突っ込みを入れる。
俺だって別に付き合いたくて告白してる訳じゃないんだよ。
「いや、なんか告白とか慣れてなくて」
「倉吉くんウケる!(笑)」
何がウケるんだよ。
「ははー」
乾いた笑いしかでない。
罰ゲームの内容は、ゲーム終了後一番最初に会った奴に告白すること。