【コメ祭3】プライド
少しの間が空いて、再び犯人が電話に出た。
『それで…そこまで解っていて、何故起爆装置を解除しない!』
本部長は犯人にこれまでのいきさつを交えて、まるで飲み屋のオヤジに客がクダを巻くように話して聞かせた。
「………ってな訳でよ…………まったく、責任取らされるのはこっちなんだからよぉ~あのバカは、そういうところが分かっちゃいねぇんだよぉ~!」
すると……本部長からその話を聞かされた犯人は、思わぬ言葉を口にした。
『『青』のコードを切ってくれ!』
「何?」
『『青』のコードを切れば起爆装置は解除出来ると言ったんだ!』
本部長は驚いた。
「なんでお前がそれを教えるんだ?」
『あの爆弾は『失敗作』だ!
あんなものを爆発させたら、爆弾魔としての俺様のプライドに傷がつく!』
また、プライドかよ……
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