【コメ祭3】プライド




「山本……非常に残念な事だが、この起爆装置を解除する手段はすべて絶たれた……
あとは、潔くこの場所で爆弾が爆発するのを責任を持って見守る以外に無い!」


「なに言ってんだあああっ!
アンタが勝手に絶ってるだけだろうが~~っ!
どうせ『絶つ』ならコードの方を絶ってくれよ~~っ!」


「山本、お前上手い事言うな~
ハッハッハッハッ♪」


「笑ってる場合かっ!」


やっぱり、さっき一人で逃げていればよかった……


山本は、今更ながらその事を心底後悔するのだった。


「そうだ、そういえば一度やってみたかった事があるんだ」


真田は、そう呟くと胸のポケットから煙草を取り出す。


「爆発寸前の爆弾の前で煙草を吸ってやるゼェ~♪ワイルドだろぅ~?」


「なんで僕はこんな人についてきてしまったんだろう!」


爆弾の前でおどけてみせる真田と、
この世の不幸をいっぺんに背負ったような顔の山本……


爆発までの時間は、あと四分を切っていた……



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