【コメ祭3】プライド
「う~む……
これを作った相手はテロリスト。
血生臭い事を好む奴ならば、本命はやはり『赤』か……
いや、しかし逆にそれをトラップにするって事もあるしな……」
二人の命が懸かった配線の色の選択を、『作った人間の性格』というなんとも曖昧な根拠から導き出そうとする真田。
「やっぱり、6-4で『青』を切るべきだろうな」
「6-4って……競馬予想してるんじゃないんだから……」
残す時間はあと七分……
その時、山本の持っていたケータイが鳴った。
「はい、山本……あっ、本部長ですか?」
『そっちの様子はどうだ?
起爆装置は解除出来たのか?』
「いえ……それがまだ……」
『なんだって!あと七分しか無いぞ!それは、そんなに複雑な代物なのか!』
「いえ、超簡単です!
解除するのは超簡単なんですがね……」
山本は、これまでのいきさつを本部長に話した。
『…………』
絶句する本部長。
「おい、山本~やっぱり『赤』ってのも捨てがたいよな~」
『なにやってんだああぁぁぁ~~
お前らはああぁぁぁ~~~~っ!』
本部長のカミナリが、電話越しでもビルのガラスが震動する位に大きく響き渡った。
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