【コメ祭3】プライド




「う~む……
これを作った相手はテロリスト。
血生臭い事を好む奴ならば、本命はやはり『赤』か……
いや、しかし逆にそれをトラップにするって事もあるしな……」


二人の命が懸かった配線の色の選択を、『作った人間の性格』というなんとも曖昧な根拠から導き出そうとする真田。


「やっぱり、6-4で『青』を切るべきだろうな」


「6-4って……競馬予想してるんじゃないんだから……」


残す時間はあと七分……


その時、山本の持っていたケータイが鳴った。


「はい、山本……あっ、本部長ですか?」


『そっちの様子はどうだ?
起爆装置は解除出来たのか?』


「いえ……それがまだ……」


『なんだって!あと七分しか無いぞ!それは、そんなに複雑な代物なのか!』


「いえ、超簡単です!
解除するのは超簡単なんですがね……」


山本は、これまでのいきさつを本部長に話した。




『…………』



絶句する本部長。


「おい、山本~やっぱり『赤』ってのも捨てがたいよな~」







『なにやってんだああぁぁぁ~~
お前らはああぁぁぁ~~~~っ!』





本部長のカミナリが、電話越しでもビルのガラスが震動する位に大きく響き渡った。




.


< 7 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop