【コメ祭3】プライド
『とにかく導火線を切れ!真田!』
「嫌です!そんなふざけたやり方は、爆発物処理係の俺のプライドが許さない!」
『そんな事を言ってる場合かっ!
そのビル建てるのに何百億かかっていると思ってんだ!』
「僕らの命じゃ無いんだ……」
『あ……いや、別にそういう訳では……』
「とにかく!本部長といえど、現場に首を突っ込むのは止めていただきたい!ここは俺達のテリトリーです!」
真田はそれだけ言うと、再び起爆装置と向き合っていた。
「こんな調子で、いくら言っても聞かないんですよ……真田さん……」
『まったく、あんなバカ、見た事が無い!……とりあえず電話はこのまま繋いでおけ!』
「分かりました、本部長」
本部長ですら、真田を説得するまでには及ばなかった。
爆弾の爆発まで、あと六分……
.