裏TABOO ~矢吹センセの場合~


端のテーブルでベテランの教員に絡まれながらも、かわいらしくカクテルなんか飲んでるマイペースな女。


今年入ったばかりの図書館司書は、大きな瞳に栗色の髪、パステルカラーのスーツが初々しくてまだ学生のような雰囲気だ。


接する機会がないから、挨拶以外言葉を交わしたことはほとんどない。


だけど―


見られていることに気付いた彼女が、オレの視線から逃げるように勢いよくグラスを傾け、むせて周りに心配されてる。


そんなわかりやすい反応にフッと笑い、ゆっくりと立ち上がった。


このオレが大人しくここにいてやってる理由。


それは、舐めたら吐き気がするほど甘そうな、


あの女を喰う為だ。


< 3 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop