裏TABOO ~矢吹センセの場合~
端のテーブルでベテランの教員に絡まれながらも、かわいらしくカクテルなんか飲んでるマイペースな女。
今年入ったばかりの図書館司書は、大きな瞳に栗色の髪、パステルカラーのスーツが初々しくてまだ学生のような雰囲気だ。
接する機会がないから、挨拶以外言葉を交わしたことはほとんどない。
だけど―
見られていることに気付いた彼女が、オレの視線から逃げるように勢いよくグラスを傾け、むせて周りに心配されてる。
そんなわかりやすい反応にフッと笑い、ゆっくりと立ち上がった。
このオレが大人しくここにいてやってる理由。
それは、舐めたら吐き気がするほど甘そうな、
あの女を喰う為だ。