裏TABOO ~矢吹センセの場合~
図書館
「ファイト-ッ!」
生徒達の明るく元気のいい声が響く夕暮れの部屋は、
「…んっ」
まるで隔離された世界のように濃密だった。
伏せられていた瞳が時折開き、オレをじっと見つめてはまたすぐ閉じられる。
さっきまで恥ずかしがってたくせに…
フッと笑い、更に引き寄せた。
舌を軽く吸うと微かにミルクティの味がするのは、この部屋に来た時に差し入れたから。
ただ飲んでる表情にさえ欲情してしまうなんて自分でも信じられないけど、気付いたら小さな手から缶を取り上げ、唇を塞いでいた。