【短編】 あじさいが咲く頃に
「いーの。 てか、そういうルールだから」
「ルール?」
尋ねられた問いに答えず
俺はパンにかじりついた。
亮は好きだ。
扱いやすいし、リアクションいいし
俺と違ってピュアの塊でイイ奴で
一緒にいるとすげー楽しい。
でも、たまに空気読めよって思うこともある。
「で、今日ヒマなの?」
とりあえず、元の話題。
「あ~ごめん。 今日は、まいちゃんと…」
「はいはい、デートね」
だったら早くそう言えよ。
なんて、な…。