君との365日
-羽音side-
夢を見ていた。
すごく懐かしい夢を。
お母さんと私が笑い合ってる、そんな夢を。
「…あれ?授業」
「おはようさん、羽音。みなでサボりや」
サボり…サボり…?!
昼休みになってここに来て、そのまま寝ちゃったんだっけ?
「サボっていいの?」
「誰かさんが寝とるからやろ?」
「…ごめん」
そっか。
私が寝ちゃったから皆まで巻き込んだんだ。
成績とか…大丈夫、だね。
皆頭いいし。
海音は学年一位らしいし。
「ええよ、可愛かったから」
「なに、殴られてほしいの?」
「いあいあ、遠慮しときますわ」
「…イチャイチャすんじゃねーよ」
…うん、私も思った。
前よりも話すことが多くなって、前よりも触ったりした。
海音が勝手に抱き締めてくるんだけど。
それでも私は嫌じゃない。
寧ろ、安心するし嬉しいから。