君との365日
そのまま海音は話を続けた。
「後、もっと俺に頼ってや」
「…頼り方、知らない」
なんて、嘘をついた私。
頼り方なんて知ってる。
頼るのに勇気がいるだけだ。
怖いのかな、頼るのが。
そんなことないんだけど、私が知らないだけで実は怖がりなのかも。
だから、頼るのは無理だよ。
「ほんなら、助けてほしいときは俺を呼んでや。辛いときは俺の前で泣いてや」
それは…無理でしょ、普通に考えて。
海音は本当に私が好きなんだろうか。
好きになられるようなこと、してないんだけど。
寧ろ私が勝手に嫌っちゃってるんだけど。
「うん、そうだね」
「約束やで?俺は頼ってほしいんや」
…少し、勇気を出してみようかな。
柄にもなく、思ってしまった。
頼るのにも勇気がいるんだ。