君との365日

-海音side-

今日も俺はわざと遅刻して学校来た。

いつも通りで何もおもろいことあらへんくて俺はボーッとしながら学校まで来たんや。

そしたら正門で一人の女が立っててん。

後ろ姿やから顔は分からへんかったけど腰辺りまである漆黒の長い髪が風に揺れて、めっちや綺麗やねん。

ほら、長い人ってたまに綺麗じゃない髪もあるやん?
手入れとか疎かにしとったら、汚く見える。

でも、彼女は全然やった。
寧ろ逆に綺麗すぎて吃驚してん。

話しかけて、初めて顔見たんやけど…漆黒の髪に漆黒の瞳。
その瞳には何も映ってへんかった。
真っ暗やった気がする。


< 8 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop