綾蝶
「ーはーーーにーーを敗り、ーーにーーカラーーをもらった。ーーーーー」

歴史の先生の声が子守唄に聞こえてしょうがない。

「ねぇー、綾也くんってぇー、どんなこがタイプぅー?」

そして、隣のパンダからの質問が鬱陶しくてしょうがない。

綾「俺は…優しいこかな?」

そう適当に返す。

一応笑顔で。

すると、周りからきゃーという声。

…はぁ…

綾、?「「うるせぇなぁ。」」

……

綾、?「「ん?」」

今誰かとはもったような……

?「てめぇ誰だよ」

そう言ったのは隣の金髪ヤロー。

もしかして、こいつと声ハモったの?

綾「は?俺はさっき自己紹介したじゃねえか」

?「…チッ…誰だよ」

綾「は?てめえが誰だよ、この金髪ヤロー」

?「はぁ…俺は桑原康介【くわばらこうすけ】」

綾「へぇー…俺は九條綾也」

康「九條……?」

康介がそうつぶやく。

康「いや…でもこの年の息子はいなかったはず…」

康「お前、あの九條財閥の息子か?」

綾「は?」

急に言われて驚く。

なんでんなこと知ってるわけ?

ってか、息子じゃねえし。

綾「んなわけねえだろ」

康「そうだよな。ごめん。忘れろ」

決して嘘はついてないよ。うん。

私は息子じゃなくて娘だもん。


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