綾蝶
そんな時、あいつが現れたんだ。

「お前、俺のところこねえか?」

確かにそういった。

「はっ…なにばかなこと言ってんだ?」

「家族がどうなってもいいのか?」

「別にいい」

そう言った矢先の事だった。

「母さんが車に引かれて重傷だ」

そんな連絡が入ったのは。

家族なんてどうでもよかった。

俺のことを捨てたから。

だけど、やっぱり無理だった。

俺は総長なんてやめて、家族をとった。

何より大切だったから。

康介sideEND
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