綾蝶
物心つくころから、喧嘩なんて茶飯事だった。

だから、調子に乗ってたのかもしれない。

自分は喧嘩が強いって。

中学に上がった頃、お姉ちゃんは綾蝶の幹部になった。

その頃かなぁ?達也と付き合い始めたのは、達也も綾蝶の幹部だった。

私は、お姉ちゃんに憧れて綾蝶に入った。

下っ端だったけど、みんな優しくて、楽しかった。

だけど中学2年生のある日、事件が起こったんだ。

いつものように、綾蝶の倉庫に向かおうとした時、バイクが目の前を通ったんだ。

そして、いきなり腕を掴まれた。

振り払おうとしても、男の人の力は強くて………。

振り払えなかった。

そして、細い路地に連れ込まれた。

幼いながらも何をされるのかなんて私にでも分かった。

服を破られて、もうダメだって思った時に、お姉ちゃんが来てくれたんだ。
< 180 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop