綾蝶
美「よしっ、これでいいわね」

お母さんは綺麗な桃色の着物を手に取って言った。

ん?

なぜ着物?

そう思った瞬間、制服を脱がされる。

綾「ぎゃあっ!」

美「もぅ、静かにしなさいっ」

殺気とともに言われたために黙る。

ーー

美「まぁ、綺麗っ!よし、次はメイクね」

そう言って張り切っているお母さんに問いかける。

綾「なんでこんなことしてるの?」

美「お見合いするからよ?」

…へぇ、お見合い。

そりゃ、こんなことするのも当然だよね。

ってんんんんん?!

綾「お見合い?!私まだ16歳になったばっかりだよ?!」

そう、16歳になったばっかり。

美「大丈夫よ。好きな人いないんでしょ?」

綾「……いる…よ。」

そういった瞬間、メイクをしていたお母さんの手が止まった。



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